新年を前に糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂で26日、沖縄平和祈念像のほこりを払う「浄(きよ)め」が実施された。祈念堂の職員や沖縄バスのバスガイド、県工芸振興センターの職員ら約20人が黙とうをささげ、平和を祈念しつつ像のほこりを拭き取ったり、供えられた千羽鶴を整理したりしていた。
平和祈念像は故・山田真山画伯が原型を制作した高さ約12メートル、横幅約8メートルの像で、「浄め」は6月23日の慰霊の日前と年末の年2回実施されている。参加者らは像に上り、隅々までほこりを拭き取っていた
平和祈念堂を運営する公益財団法人沖縄協会の新垣昌頼専務理事は「首里城の火災など1年の間にあったさまざまなことを考えながら清めてほしい」とあいさつ。バスガイドの後上里弥生さん(32)は「平和祈念堂はバスガイドとして案内する最初のコースなので、初心に戻る気持ちになれる。来年も平和であってほしい」と語った。
平和祈念堂では31日午後10時から1月1日午前1時まで第42回「摩文仁・火と鐘のまつり」(沖縄協会主催)が開かれる。