【浦添】「世話になった母校のために」―。浦添中学校(内田篤校長)の「やんちゃだった」46期卒業生の有志が11月に同期会を開き、余剰金を「貧困家庭のために使ってほしい」とこのほど、母校のPTA(吉浦弥会長)に寄付した。同PTAでは制服リサイクル事業の基金を設置し、今後も他の年代の同期会が寄付を希望した際の受け皿にする予定だ。吉浦会長は「卒業生と現役生をつなぐ仕組みにしたい」と語った。
46期生の同期会が開かれたのは11月2日で、成人式以来21年ぶりの集まりだった。母校ですり切れた制服を着けている生徒がいると聞いた宮城太圭士さん(41)、友利浩太さん(41)ら7人が中心となり「せっかく同期会で集まるのだから母校のためになることもしたい」と話し合った。余ったお金を回す、希望者から寄付を募るなど調整し、3万円を捻出した。
浦添中では制服の購入が困難な生徒などを対象に、制服のリサイクルを予定していた。課題となっていた名前の刺しゅう付け替えについての費用を基金で賄う予定だ。PTAの特別会計扱いとして、継続した支援活動とする。
「学校にほとんど行かなかった」と振り返る宮城さんは「迷惑をかけた世代だが、母校へ寄付する仕組みが他でも広がってくれたら」と願った。
内田校長は「気持ちがありがたい。浦添中は助け合いがすごいと思ってもらえたらうれしい」と感謝した。