【中部】うるま市の養豚場で豚コレラ(CSF)の感染確認を受け、県は感染が確認された場所を中心に半径3キロ以内の移動制限区域と、10キロ以内の搬出制限区域を設定した。自治体のホームページでの呼び掛けや家畜保健衛生所が関係者へ連絡するなど周知に取り組むが、全ての対象農場や業者に行き届いていない状況だ。区域内の養豚場管理者や関係業者からは「まだどこからも情報がなく、どうしたらいいか分からない」など困惑の声が上がっている。
ある養豚場の管理者の男性(35)は、自身の農場が搬出制限区域内であることを飼料会社から聞いて知った。「驚きとショックを受けた。解除がいつになるのかも分からない。生活に関わってくるので、正確な情報が一刻も早く欲しい」と語った。
男性によると、養豚業関係者の間では、「感染拡大は避けられないのでは」と懸念する声も上がっているという。男性は「気が気じゃない。どうか広がらないでほしい」と語った。
本島中部のある業者には報道を受け、個人客や取引先から問い合わせが相次いでいるという。
同社の扱う豚に問題はないが、契約農家の一つが発生地の3キロ圏内のため、出荷制限の対象となる可能性がある。
担当者は「県の指示に従って対応したいが、今のところ連絡がない。風評被害の拡大を避けるためにも、県にはなるべく迅速に指示・対応をしてもらいたい」と訴えた。