「風評被害でないか」 旧正へ豚肉買え控えを心配 小売業に警戒感広がる


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精肉店などが並ぶ第一牧志公設市場=8日午後、那覇市

 沖縄県うるま市の養豚場の豚が豚コレラ(CSF)に感染していたことが明らかになって一夜明けた9日、県内の小売業者には影響拡大への警戒感が広がっている。豚肉の買い控えなどの大きな混乱はみられない一方で、豚肉の消費量増加が見込まれる今月下旬の旧正月に向けて「風評被害などが出ないか心配」との声も上がった。

 小売り大手のイオン琉球、サンエーはいずれも売り上げへの影響はないとしている。

 これまでのところ、消費者が冷静な反応を示している一方で、「今後供給が滞る可能性があり、推移を見守りたい」(イオン琉球広報担当)と今後の動向を懸念する声も。サンエー広報も「関係各所と連携し、情報収集して注視していきたい」としている。

 リウボウストアは、客から豚肉の安全性を問う声が相次ぐことを予測し、従業員向けの想定問答を準備していたが、問い合わせは今のところないという。ただ、豚肉の消費が増える旧正月が近いだけに、同社広報は「消費者心理に与える影響はゼロではない。安心して買い物していただけるよう環境を整えていかないといけない」と話した。

 那覇市の第一牧志公設市場組合の粟国智光組合長は「お客さんから問い合わせがあれば『人体に影響がない』と説明するしかない。旧正月に向けての流れがあるので、その点を注視している」と厳しい表情を崩さなかった。