南部病院、6月に豊見城中央病院跡に移転 糸満市内の送迎バスは継続、在宅介護拠点も検討


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 【糸満】社会医療法人友愛会(比嘉國郎理事長)が運営する沖縄県糸満市真栄里の南部病院(外間力人院長)が6月に豊見城市上田の豊見城中央病院に移転することが16日、分かった。現在の豊見城中央病院は6月1日に友愛医療センターとして豊見城市与根に移転し、数日後に南部病院が旧施設に入る。移転後も糸満市内での送迎バスは継続する。現在実施している訪問診療など在宅医療介護は、糸満市内への拠点設置を検討している。

 南部病院は施設の老朽化や耐震性、医師らの確保の問題から、移転など今後の在り方を検討していた。昨年末に糸満市へ移転予定を報告し患者にも周知した。

 移転後は名称を豊見城中央病院に変更。眼科を新規開設し、生活習慣病やペインクリニックなどの機能を強化する。救急診療は、友愛医療センターで小児科を含め24時間体制で受け入れる。南部病院は「移転を機に機能を強化し、糸満市民や南部地域の皆さんの健康維持のため、医療、介護、福祉を安定して提供できるよう努めていく」とコメントしている。

 移転に関する説明会を17日午後3時と21日午後6時半から、糸満市真栄里の市社会福祉センターで開く。病院側は「患者の不安をなくすよう、しっかり説明したい」としている。

 南部病院は、1982年に県立南部病院として開設。赤字などを理由に県が社会医療法人友愛会に経営移譲し、2006年4月に南部病院として開院した。医師不足などから夜間救急は段階的に縮小してきた。現在188床。