鋭い感性で沖縄捉え 映画「ちむぐりさ」公開


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「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」の上映後、舞台あいさつをする坂本菜の花さん(右)と平良いずみ監督=1日、那覇市の桜坂劇場

 ドキュメンタリー映画「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」(平良いずみ監督)が1日、那覇市の桜坂劇場で公開され、平良監督と坂本菜の花さんの舞台あいさつがあった。満員の客席からは、米軍基地から派生する事件や事故が絶えない沖縄の現状を豊かな感性で捉え、悩みながらも前に進む10代の少女の姿に拍手が湧いた。

 「ちむぐりさ―」は、2015年に15歳で石川県から沖縄に来て那覇市のフリースクール珊瑚舎スコーレに通う坂本さんの姿を、3年間にわたり撮影したドキュメンタリー映画。語りを俳優の津嘉山正種さんが務めた。平良監督は「暮らしと命の問題でもある沖縄の基地問題をどうにか届けたいと思ったとき、菜の花さんのストレートに響く言葉に出会った」と振り返った。
 坂本さんは「沖縄の現状をどうしたら変えられるか、私たちの世代でストップできるか考えているが、答えは出ていない。何一つ解決していないが、考え続けたい」と力を込めた。
 舞台あいさつは2日もある。28日までの上映が決まっており、29日以降の上映も検討されている。問い合わせは同劇場(電話)098(860)9555。