巨人の與那原大剛(桑江中―普天間高出)の名前が呼ばれると、客席からは大きな歓声と拍手、指笛が沸き起こった。最速150キロの直球を武器にフォークやスライダー、カーブを操る右腕は、この日は140キロ台後半の直球で三振や内野ゴロで打ち取り、1回を守り抜いた。最後の打者を打ち取ると小さくガッツポーズし、ほっとした表情。「緊張もあったがマウンドに上がると温かい拍手をもらい、やるぞって気持ちになった」と支配下登録へ向け、地元で良いアピールができたことに満足げだ。
2018年6月に右肘手術を受け、昨年は登板機会に恵まれなかった。1軍スタートとなったキャンプは「右肘の状態も良い。感覚の面では何も問題ない」と順調に調整ができている。原監督は試合後、登板した與那原、沼田翔平2人の育成投手について「練習通りの姿で投げられたのは良い収穫だった。2人ともとても良かった」と褒めた。
與那原は「支配下登録にこだわり、チームに必要となる選手になっていく」と那覇キャンプでのさらなる飛躍を力強く誓った。
(上江洲真梨子)