軟弱地盤の再調査を 基地問題議員懇で要望相次ぐ 「試験をやらないと誰も納得しない」


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 【東京】野党国会議員を中心とする「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」が19日、国会内で開かれ、名護市辺野古の新基地建設で水面下70メートルより深い地盤が軟弱であることを示すデータに関する質疑が集中した。防衛省がこの地点での地盤強度を確かめる力学試験を実施していないことから、議員らから「試験をやらない限り、誰も納得しない」などと再調査を求める意見が相次いだ。

 問題のデータは護岸が設置される真下に位置する「B27」地点。防衛省は、データが委託業者による簡易的な調査で、サンプルの採取方法にも乱れがあると説明し、これを設計に反映させていない。専門家らの独自の検証では地盤が崩落する可能性も指摘されているが、河野太郎防衛相は防衛省の有識者会議でお墨付きが得られているとして、地盤の再調査は「必要ない」と説明している。

 19日の懇談会では、B27での力学試験を実施せず、周辺の地点から地盤強度を推測した防衛省の手法に改めて議員から疑問が噴出した。

 防衛省の担当者は「きちんとしたやり方で(土の)層の分布は確認しており、力の強さもきちんとした基準に沿って設定している」と説明し、再調査については消極姿勢だった。