下半身を見せられる 体を触られる…小学生以下で性被害44% 日常生活で不快な思い62%


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 性的な嫌がらせ(セクシュアルハラスメント=セクハラ)や性被害の現状を明らかにすることを目的に、琉球新報社がインターネットでアンケートを実施したところ、痴漢を含め初めて性的な被害を受けた年齢は小学生以下が約44%に上った。おしりや胸を触られるなどの被害が多い。幼いころから普段の生活の中で性被害に遭っていることが明らかになった。

 アンケートは男女合わせ513件の回答があり、そのうち女性は400人。セクハラの被害を受けたことがあるとした女性は321人(80・2%)だった。

 男女含め初めて痴漢や性的嫌がらせを受けた年齢を問うと348人中、未就学児が約7%、小学校低学年が約17%、高学年が約20%だった。

 見知らぬ人から下半身を見せられるケースが多く、書店やバスの中で体を触られたり、通りすがりに抱きつかれたり胸を触られたりしたなどの回答があった。中には「父親から体を触られた」「当時は理解できなかった」という記述もあった。

 普段の生活の中で、性的な嫌がらせを感じることがあるかについて、「よくある」「時々ある」を含め62・4%が「ある」と感じており、テレビや新聞、雑誌、映画、インターネット、職場など日常生活の中で不愉快な思いをする場面が多いことが浮き彫りになった。

 回答者からは「加害者は忘れる。被害者は永遠に苦しむ」「加害者本人の自覚が乏しい」「一緒に働く人を性的対象と見ないでほしい」などの意見が寄せられた。

 解決方法として、男性側の意識改革のほか、「幼少期からの人権、性教育」を挙げる人が最も多く、学校での適切な教育が求められている。

 アンケートは2月21日から3月3日まで、琉球新報の会員制講座「step☆なりたい私へ」の会員を中心にウェブ上で募った。「本人がそうだと感じた行為」をセクハラとして扱った。

(知花亜美、豊浜由紀子)