企業誘致で定住化促進 国頭村長初当選の知花靖氏に聞く


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 【国頭】10日に告示された国頭村長選挙で、無投票で初当選を果たした知花靖氏(60)に、今後の村政運営などについて聞いた。

無投票で初当選を果たし、抱負を語る知花靖氏=10日、国頭村辺土名

―村政の課題は。

 「最大の課題は人口減少だ。若い世代が定住できるよう雇用と住環境を整えていく必要がある」

―定住促進をどう進めるか。

 「これまで、村内企業で働く人が適当な住居が見つからないために村外から通う現状があった。移住者向けに単身用の住宅整備を進め、雇用機会を増やすため企業の誘致を進め定住化促進を図りたい。子育て世代に対しても、これまで実施してきた18歳までの医療費無料化を継続し、保護者らの意見を聞き取りながらミスマッチのない支援に力を入れていく」

―今年夏には、世界自然遺産登録を目指している。

 「自然の保全と利用を両立しながら、自然と人、文化が一体となった村の魅力を発信していきたい。登録後には観光客の増加が見込まれる。観光産業が主導して国頭でしか味わえない農林水産物をPRするなど、1次産業の発展にも結びつけていきたい」

 「一方、米軍北部訓練場跡地で廃棄物などが見つかる問題もある。村としても今後、防衛局に撤去など対応を求めていきたい」

―今後の意気込みは。

 「住民本位の村政運営を心掛けていく。36年間役場に務めた経験も生かし、役場職員の人材育成にも力を入れていきたい。65歳以上の村民の割合が33%と高齢化も進むが、先輩方の力も借りながら村づくりを進めていきたい」

(聞き手・吉田早希)