新型コロナウイルス感染症の防止のために子ども食堂などの「子どもの居場所」が一部休止したことを受け、那覇市泉崎の居酒屋「ちねんや~」が土日を除く6~13日の計6日間、自宅待機する子どもたちに計1303食の弁当を無償で提供した。高里孝朗店長は食材提供者や各団体の協力に感謝し「今後も子どもたちを支援する輪が広がるとうれしい」と話した。
食材は農家や企業、個人から寄贈された。市社会福祉協議会や市内各地の「子どもの居場所」、市の児童自立支援員などが弁当を必要とする子どもたちを把握し、届ける役割を担った。困窮しながらも「居場所」を利用していなかった子どもたちを「居場所」につなげることもできたという。
高里さんと店員たちは連日、午前9時から正午までボランティアで弁当を作った。新型コロナウイルス感染症拡大の影響でちねんや~の客も減ったが、弁当提供の取り組みを知って「応援したい」と同店を利用する客もいたという。店員の饒平名夏海さん(沖縄国際大3年)は「社会福祉士を目指しているので、いい経験になった」と話した。