【東京】本紙もファクトチェック(事実検証)で連携しているファクトチェック・イニシアティブ(FIJ、瀬川至朗理事長)は15日、新型コロナウイルスを巡る真偽不明情報で、台湾で広まった河野太郎防衛相のツイッターを模した画像のファクトチェック結果を発表した。台湾から大量のマスクを受けたとする投稿だったが、虚偽だった。
台湾の団体、台湾ファクトチェックセンター(TFC)が、河野防衛相の名前と写真付きで「台湾からの五十万のマスクが安着しまして、台湾の安全を祈ります」とするツイートが台湾圏内で拡散しているのを発見。FIJが情報を受け、FIJと連携する独立系メディアのインファクトが、河野氏の事務所や過去のツイートを調べてそういう事実はないことを確認した。
インファクトによると、台湾もマスク不足で今年1月から医療用マスクの輸出が禁止され薬局には列ができている。そこへ河野氏を名乗るツイートで「日本へマスクが送られた」との内容が出たため、台湾の政府批判として拡散されているという。
FIJは海外で出回る情報をチェックする国際協力プロジェクトを日本財団などの支援を受けて始めており、今回のファクトチェックは第1号。