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知と知の闘いに圧倒 三島由紀夫VS東大全共闘50年目の真実

 観てほしい!感じてほしい! そんなドキュメンタリー。天才VS天才などと言われても、凡人を自覚する身にはハードルが高いと思って観る。だがすぐ画面にくぎ付けにされる。画面から放たれる熱量に圧倒され瞬(まばた)きさえも忘れていた。

 50年前に東大駒場キャンパスで収録された、禁断のスクープ映像。千人を超える学生たちが待ち構えるキャンパスに単身乗り込むのは、東大全共闘とは思想的に対局にあるとされた天才作家の三島由紀夫。

 そこから繰り広げられる討論はまさしく知と知の闘い。難解な言葉と論理展開についていくのは大変だが、胸は熱くなり次の言葉を聞き逃すまいと前のめりになる。自分の言葉で語るという事が、こんなにも人の心に響くのか。相手へのリスペクトとユーモアを忘れない、知の巨人たちの豊かさに、ああ日本にもこんな時代があったのだと思い知らされる。

 50年後、青年たちは自分で考え行動してきた者らしい、豊かな風貌を備えていた。討論から1年後の三島の自害が惜しまれる。監督は豊島圭介。(スターシアターズ・榮慶子)



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