23日に新型コロナウイルスの感染が明らかとなった外国籍の20代男性は今月14日までベルギーに渡航した後、16、17日は勤務先の那覇市内のホテルに出勤していた。県によると、男性はフロントで接客する業務を担当し、勤務中に13人の客と接触していたという。一方、男性に発熱などの症状が現れた18日にホテル側は除菌剤で消毒したとしており、県は「ウイルスが残っているという可能性は低い」との見解を示している。
男性が勤務しているホテルロイヤルオリオンによると、男性はプライベートで家族が住むベルギーに渡航した。帰国後、勤務した16、17日は平熱だったが、18日に症状が現れたため高レベル除菌洗浄剤を用いてホテル内を消毒した。他の従業員には1週間発熱などの症状はなく、4月1日まで健康観察を続ける。
同ホテルの説明によるとフロント業務での宿泊客との接触は5分程度だった。宿泊者名簿を確認するなどして男性と接触のあった客に対し、不安があれば、医療機関を受診するよう今後随時連絡していく。
ホテルロイヤルオリオンの澤岻幾郎社長は本紙の取材に「万が一のために検査することが大事だと分かったが、残念だ」と語った。
一方、県はホテル側が独自に施設内の消毒を実施していることなどから、ウイルスが残っている可能性は低いとみて営業自粛になるとは考えていないとの見解を示した。