沖縄県、琉球セメントの旧桟橋を使用許可へ 辺野古の土砂搬出使用「撤去のため」


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 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、土砂搬出に使用されている琉球セメントの安和桟橋のうち、使用許可期限が3月末で切れる旧桟橋について、県は4月以降の使用を認める考えを示した。撤去工事のため使用許可の申請が出ており、県は「撤去のためだ」と説明している。25日、名護市辺野古の新基地建設に反対する市民団体の要請で明らかになった。

 要請したのは「新基地建設問題を考える辺野古有志の会」と「ティダの会」の11人。

 市民らは、老朽化した旧桟橋を使用停止し撤去するよう琉球セメントに行政指導することを県に求めた。照屋寛志土木整備統括監は「琉球セメントの使用許可申請は旧桟橋の解体撤去のためだ。解体は海上工事で時間を要するため、最小限の期間は必要だろう」とした上で「4月以降、旧桟橋は解体撤去の作業が行われると思う」と回答した。

 このほか、名護市の米軍キャンプ・シュワブの実弾射撃場内にある6カ所のヘリパッドの撤去を国に要請することなど、シュワブ周辺地域の環境問題解決を県に申し入れた。

 また両団体は県によるシュワブ周辺地域の状況把握強化を目的とした県の出先機関の設置などを求めた。市民らは県の金城典和基地対策統括監に「県との情報認識に乖離(かいり)がある」などと訴えた。