新型コロナウイルスの感染拡大の影響で那覇空港を発着する国際線が全便運休となり、航空輸送で食材を輸出していた企業が輸送手段を見つけられない状況が生じている。これを受けて海上・航空貨物の国際輸送サービスを展開する琉球通運(那覇市)は、香港向けの海上輸送を臨時で実施することを決め、航空便で輸出している荷物を混載貨物として受け入れる。
新型コロナの影響で国際線の旅客便が全便欠航となり、1日から全日本空輸(ANA)の貨物専用機も1カ月全便運休となった。
冷凍貨物の輸出には、航空輸送以外にも海上輸送の手段がある。ただ海上輸送はコンテナを貸し切る必要があることから大口輸出でなければ採算が合わず、航空輸送で少量の食材を輸出する企業にとって代替手段になりにくい。
同社は一つのコンテナに複数の業者の食材を搭載する混載貨物サービスを手掛ける。コンテナを貸し切る必要がないため、少量の食材でも比較的低コストで輸出ができる。
琉球通運は18日と5月23日に、香港向け冷凍海上混載貨物の臨時便を運航する。国際物流部の藤﨑圭介課長は「国際線の航空便がなくて困っている荷主がいるので、助けになるといい」と話した。
予約の締め切りは、18日発が10日、5月23日発が5月15日。問い合わせは同社(電話)098(863)0631。