海中道路「あやはし館」店舗、許可期限切れ営業 管理者側と対立 うるま市交え協議


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店舗「あやはし」が入居する「海の駅あやはし館」=1日、うるま市与那城

 【うるま】うるま市与那城の「海の駅あやはし館」で店舗を運営するあやはし(森田盛文社長)が、指定管理者の出雲会館沖縄(中田望代表)から施設使用許可の更新を受けられず、1日から使用期限が切れた状態で営業している。市は同日、双方を交えた3者で協議したが打開策を見いだせず、協議を続ける方針だ。

 出雲会館沖縄は、あやはしが施設の鍵の返却に応じていないことなどを理由に昨年12月、施設使用の不許可を通知した。市は不許可通知を取り消すよう出雲会館沖縄に指示した。あやはしは1月、市に行政不服審査を請求した。施設は3月31日に使用期限を迎えた。

 市は1日までに「行政不服審査が終わるまでの3カ月程度、あやはしの営業を認めてほしい」と出雲会館沖縄に依頼したが、同社は応じなかった。

 出雲会館沖縄は、以前指定管理者を務めていたあやはしが鍵を管理しているため、施設の開閉に支障を来しているなどとして「あやはし館の設置および管理に関する条例」施行規則に従い、施設使用の不許可を通知したとする。一方、市は「許可や不許可を決めるにはあらかじめ市の承認が必要」との立場だ。市と出雲会館沖縄の間で、同条例や施行規則、指定管理者業務仕様書などの文言の解釈が食い違っている。

 森田社長は「行政不服審査の結果が出れば従う。それまでは営業を続けたい」と述べている。

 出雲会館沖縄は「協議には応じるが、条例に沿った形でなければ市民に説明できない」としている。