感染6人のうち5人が感染経路不明 前日から倍増 沖縄でも市中感染の拡大可能性強まる


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新型コロナウイルスの顕微鏡写真

 6日に県内で新たに新型コロナウイルス感染症の陽性となった6人のうち5人は感染経路が不明の「孤発例」であることが分かった。経路不明者が4日の2人から倍増し、一日当たりの陽性者数も最多の6人となり、県内で市中感染が広がっている可能性が一層強まった。

 6人のうち1人は那覇市在住の20代男性で那覇市泉崎の県庁舎勤務の県職員。県職員の感染は3日に判明した20代男性に続き2人目。県庁は新たに同職員の近隣座席の職員を6日午後から自宅待機とした。今回感染が判明した県職員も新採用職員で、1人目の県職員と同じ1日の辞令交付式に出席していたが、県は1人目の県職員の濃厚接触者には当たらない見ている。2日は出勤したが3日は発熱のため休んでいた。同男性が県外からの来県者と接触していたの情報もあるため現時点で二次感染なのか、移入例なのは判断できない孤発例としている。

 そのほかの感染者は、南部保健所管内在住の20代男性。同男性は3月26日に陽性となった那覇市在住の30代男性と3月23日に同じ航空便を利用していた。同便では岡山県の男性の感染も確認されており、同一便内で複数の感染者が出ているが、県は「クラスター(集団感染)」には当たらないとの見方を示した。

 南部保健所管内の20代男性はイオン南風原店の専門店勤務者。同店は店舗を同日午後2時から臨時閉店した。そのほか那覇市在住の50代の女性、浦添市在住の70代女性、那覇市在住の50代男性の3人はいずれも県外滞在歴が確認されていない。

 6日時点で沖縄関係の感染者は23人となった。うち1人はスペインからの帰国時に成田空港での検査で判明した10代女性。そのほか県内では嘉手納基地内で軍人とその家族の計3人の感染が確認されている。【琉球新報電子版】