沖縄の小売店、生活必需品は供給安定 コロナ、冷静な消費行動呼び掛け


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
消毒液や除菌シートなどが並んだ商品棚=7日午前、那覇市泉崎のふく薬品

 政府が「緊急事態宣言」を出し、沖縄県内でも感染拡大が続く新型コロナウイルス。休校などの混乱も続く中、「買い占め」への警戒感も高まる。ただ、県内のスーパーや薬局によると、マスクや消毒液など一部商品は供給が難しくなっているが、生活必需品は一時的な欠品は出ても安定供給はできている。店側は冷静な消費行動を呼び掛けると同時に、早期の終息を望んだ。

 全国的なマスクや消毒液の欠品には県内ドラッグストア大手「ふく薬品」も影響を受けている。バイヤーの仲間幸博さんによると、マスクはわずかに調達できるようになったが、原価が50枚入りで3千円以上にまで高騰。販売すれば「便乗値上げ」の誤解も受けかねず、仕入れできずにいる。

 免疫を高めるビタミンや非アルコール除菌液などの販売が伸びている。仕入れ自体はできているものの、店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまうこともある。仲間さんは「マスクの在庫に関する問い合わせも相次いでいる。問題が終息するのが一番だ」と話した。

 スーパーは休校備えや外出控えを背景に保存食などの売り上げが伸びている。

 イオン琉球の喜納優子広報室長によると、一時のトイレットペーパー買い占めは落ち着いた。一方、カップ麺やレトルト食品、冷凍食品などが売れている。手洗い、うがいなどの衛生用品は「1人1点」など制限を設けて対応しているが、欠品に至るほどではない。喜納さんは「物流の問題も生じていない」と説明。サンエーでも即席麺や日持ちするレトルト食品、パスタなどの売り上げが伸びている。同社広報は「メーカーはフル稼働で生産しているし、物流の滞りもないので順次商品は入ってくる」と説明した。