石垣 血統不一致3頭 子牛競り 1頭の上場取りやめ


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 13、14日に八重山家畜市場(石垣市)で行われた子牛の競りで、市場を運営するJAおきなわは、登録されている父牛との血統不一致があったとして牛1頭の上場を取りやめた。県によると、石垣市内の複数の家畜人工授精師が種付けした計3頭で不一致が出ていた。県は授精師の作業ミスの可能性が高いとみて、授精師の立ち入り検査などの調査を進めている。

 JAおきなわによると3頭のうち1頭はすでに競りに出されており、購買者に血統不一致の子牛だったことを伝えた。この子牛を購入したという県外購買者の男性は「購買者は牛が本物だと信じて買っている。どういう形で血統相違になったか、関係者にはうやむやにせず真実を突き止めてほしい」と話した。

 血統不一致が見つかった3頭は、石垣市が県の補助事業で行った、牛の能力値を予測できる検査「ゲノム育種価事業」の中で2月13日に確認された。

 今月13日にJAおきなわ八重山地区畜産振興センターが、競りに参加した購買者に経緯を報告した。その上で血統不一致が見つかった牛は競りに出さない対応を説明した。

 JAおきなわ八重山地区畜産振興センターの担当者は取材に「血統不一致について購買者も敏感になっている。上場はさせない旨を購買者に説明した」と話した。