看護師の子ら、園の預かり拒まれる 出勤できない人も 医療に打撃 那覇市立病院


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 那覇市立病院の看護師2人に新型コロナウイルスの感染が確認された件で、保育園や学童が同病院職員の子どもの預かりを拒んでいたことが20日分かった。同病院によると、預かりを拒まれたのは看護師や事務職員5~6人。同病院の砂川敦事務局長は「子どもを受け入れてもらえないと、病院スタッフが休まざるを得なくなり、十分な医療を提供できなくなる恐れもある」として受け入れへの協力を呼び掛けた。

 子どもの保育園や学童のほか、親のデイケアの受け入れを断られ、出勤できなかった人もいた。預かりを拒まれた同病院の女性看護師は「(感染した看護師に)接触していたかもしれないし、していないかもしれない。不安に思い預かりたくない気持ちは分かるが、感染防止の対策はしっかりしている」と理解を求めた。

 同病院では18、19日に50代と40代の看護師の感染が判明した。そのうち50代女性は夫から感染したとみられる。40代男性は新型コロナ感染症患者の病棟を回り患者の対応に当たっていたが、完全防護で勤務していた。また、保健所の指導を受け、感染が判明した看護師2人と接触があった同僚や患者にPCR検査を実施、全て陰性で症状は出ていないという。

 砂川事務局長は「院内で感染は広がっていない。マスクや防護服も基準通りに使い感染対策の手順をきちんと守っている」と強調し、人手不足で医療機能が縮小すれば「他の医療機関にも負担がかかる。今はさまざまな立場の人が力を合わせることが必要だ」と理解を求めた。

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