緊急事態、にぎわい減った? 「接触」郊外店、営業続けるパチンコ店にも


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県の緊急事態宣言発表から一夜明け、更に人通りが減った国際通り=21日午前、那覇市牧志

 新型コロナウイルスの感染防止策が進められる一方で、開業している商業施設や遊興施設などの一部に人々が集中する事態が発生している。人混みを避けようと訪れた公園や、自然があふれるやんばる、離島などに人が集まるジレンマも。県民からは「クラスターになるのでは」と感染拡大を懸念する声も上がる。

 「家族連れで遊びに来ている人もいる。レジに並んでいても間を詰めてくる人が多い」(本島中部の30代女性)。県内各地の商業施設には来店者でにぎわう店舗も多く、接触を警戒する声が漏れてくる。

 県内の新型コロナウイルス感染者は今月10日の49人が同17日には102人に達し、1週間で倍増し、さらに増え続けている。那覇市の国際通りなど繁華街からは人の姿が一気に減る一方、中心市街地以外ではにぎわう店舗も多い。ホームセンター「メイクマン」は分散来店への協力や入店人数制限など独自の対策を打ち出しており、企業側も試行錯誤している。

にぎわいが落ち着いてきた大宜味村のやんばるの森ビジターセンター=21日午後

 県は22日に休業要請の対象を公表する。こうした動きを受け、県内でパチンコ店を経営するサンシャインは全24店を18日から休業した。ただ利用客の多くは同日から他店に流れた。県遊技業協同組合は「休業を求める趣旨は理解できるが、各社の経営状況が異なるので一概には言えない部分もある」と休業判断の難しさを指摘する。

 一方、国頭、大宜味、東のやんばる3村による来村自粛呼び掛け声明はじわじわと浸透しつつある。21日午後、大宜味村のやんばるの森ビジターセンターや国頭村の道の駅ゆいゆい国頭は閑散としていた。ゆいゆい国頭の従業員の女性は「先週までは観光客や帰省する人もちらほらいた。今週からは姿も見えなくなった」と話した。

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