78度泡盛「鬼ごろし」でウイルスも…崎元酒造所、与那国町に590本寄贈


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外間守吉町長(左)に泡盛「鬼ごろし 七十八度」を寄贈する崎元俊男さん=15日、与那国町役場

 【与那国】度数の高い泡盛を消毒液の代わりに―。与那国町祖納にある、崎元酒造所(崎元俊男代表)は15日、外間守吉町長に、泡盛「鬼ごろし 七十八度」600ミリリットル(1本2600円)240本と、長命酢180ミリリットル(1本700円)350本、合計590本、86万9千円分を寄贈した。

 昨今の新型コロナウイルス感染拡大で、マスクや消毒液が入手しにくいという現状を踏まえ、泡盛が手指の消毒液の代用になれば、と寄贈した。

 日頃から度数の高い60度の泡盛を製造販売している崎元酒造所には、崎元代表の友人知人、町民や他府県のインターネットを見た人から「消毒液が手に入りにくくて困っている。60度と高い度数の泡盛なら殺菌効果があるか?」など電話で問い合わせが来るようになった。

 崎元代表は「誰も予想していなかった事態が今、世界で起きている。昔から60度の泡盛を製造してきた身としては、どこよりも強い度数のものを作り、人類の生存を脅かす新型ウイルスに立ち向かい、少しでもみんなの生活の役に立てたら」と、期間限定販売として、78度の高い泡盛を製造した。

 「ウイルスを倒したい」との思いから「鬼ごろし」と名付けた。限定販売の期間は、コロナウイルスが終息するまでと考えているという。
 (村松友紀通信員)