福岡ソフトバンクの東浜巨選手(与那城小―与勝中―沖縄尚学高―亜細亜大出)が沖縄県うるま市の小中高校を中心に計4万枚のマスクを寄贈した。27日、各学校に届いた。マスクは、東浜選手の母校に加え、与勝緑が丘中や与勝高、沖縄尚学中、離島の渡名喜小中学校に計2万枚、うるま市と県にそれぞれ1万枚ずつ配られる。母親の孝子さんが看護師として働いていることもあり、医療従事者にも県や市を通じて配布される予定だ。
東浜選手は毎年、オフシーズンに子ども向けの野球教室を開くなど、地元への恩返しを続けてきた。母校にふらりと立ち寄り、後輩とキャッチボールすることもあったという。各校に宛てた直筆の手紙には「一緒に乗り越えていきましょう」などと書き込まれていた。
東浜選手が14日、中学時代の監督である与勝緑が丘中の上門博之教頭に電話して、寄付の意向を伝えた。マスクはイベント業などを手がける会社を通じて集まった。学校側は休校が明け次第、児童らに配る予定だ。与勝中の玉城健蔵校長は「今はなかなかマスクが手に入らない」と感謝し、与那城小の幸喜徹校長は「先輩のことを始業式で話したい」と誇らしげだった。与勝緑が丘中の上門教頭は「プロ野球が開幕すれば活躍が皆の元気につながる。楽しみにしている」と期待を込めた。
同日午後には母校の沖縄尚学高校、同付属中学校にマスク1万枚が届いた。同高校の名城政次郎校長は「思いやりや感謝の気持ちを行動で表してくれた。大変うれしい」、名城政一郎副校長は「寄付に感謝し、コロナに負けないようみんなで頑張りたい」と笑顔で語った。
東浜巨選手が母校などに宛てた文面は以下の通り。
今回、世界的に流行している新型コロナウイルスにおいて県民の皆さんは日々不安な毎日を過ごしているかと思います。僕自身も毎日体調に気を遣いながら過ごしており、新型コロナウイルスの一日でも早い終息を願っております。
今回、差し出がましいかもしれませんが、少しでも母校のお役に立てればと思い立ち、マスクを寄贈させて頂く運びとなりました。
皆さま、色々な思いはあると思いますが、皆で笑い合える日を楽しみに前を向いて日々を過ごしていきましょう。僕も皆さんに少しでも力を与えられるような人間、選手になるために、これからもプロ野球という世界で頑張っていきます。
“一緒に乗り越えていきましょう”
東浜 巨