現役100歳おじい「18、19歳に戻りたいさぁ」きょうも畑へ 伊江の山城さん


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鍬を持ち、畑作業に精を出す100歳を迎えた山城義雄さん=26日、伊江村西江上

 【伊江】鼻歌を口ずさみながら愛車のトラクターを運転する沖縄県伊江村西江上区の山城義雄さん。1920年4月10日生まれで今年100歳を迎えた現役の“はるさーおじい”だ。耳が遠く、足腰が少し痛むものの健康状態は良好で、記憶も体力もしっかりしている。毎日、畑作業で鍛えた背筋がピンと伸び、元気で明るいご長寿だ。数年前まで軽トラックやトラクターを運転していたが、現在は電動シニアカーを自在に操る。

 伊江島に米軍が上陸した1945年4月16日、義雄さんは防衛隊として隊長の送迎やかばん持ちをしていた。芳魂之塔での平和祈願祭(村主催)で義雄さんは戦友代表として献花を行っている。

 70年以上連れ添った妻のミドリさん(99)が昨年1月に先立った。3年前にミドリさんが村内の特別養護老人ホームに入所した際には畑作業の合間をぬって朝、昼、晩の1日3回ホームを訪れて食事を介助した。その姿は90代のおしどり夫婦として周囲を和ませた。

 自宅周辺の畑にはサトウキビをはじめ、島ラッキョウやニンジン、カボチャなどを栽培。朝7時半から作業を始め、肥料をまき草取りなどをして夕方まで続ける。「この年になると寝たきりの人が多いけど、畑作業するのは私だけだよ」と胸を張る。七男の義弘さん(60)も「休めと言ってもずっと動いている働き者。一人で炊事や洗濯をこなし、時折、様子を見に行くぐらいでしっかり過ごしている」と話す。

 子や孫らは40人以上。10日に100歳を盛大に祝おうと区の公民館を貸し切っていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止に。義雄さんは「まだまだ元気。18、19歳の若い頃に戻りたいさぁ」と冗談で語り、再び畑作業に向かった。
 (金城幸人通信員)