「ごみ収集ありがとう」作業員に手作りマスク 嘉手納の母娘


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砂川恵喜社長(右)に布マスクを寄贈した(左から)喜屋武勝子さん、比嘉榮子さん=4月27日、嘉手納町水釜のハートランド

 【嘉手納】沖縄県嘉手納町水釜でパッチワーク・キルト教室ハートランドを営む喜屋武勝子さん(59)がこのほど、母比嘉榮子さん(80)と製作した布マスク50枚を、廃棄物処理や建築物内部清掃などを手掛ける、かでな振興(砂川恵喜社長)に寄贈した。新型コロナウイルスの影響で多くの店舗が営業やサービスを一時休止する中、毎日ごみの収集を続ける作業員らに感謝の気持ちを込めて一枚一枚縫い上げた。砂川社長が4月27日、同教室を訪れ2人に謝意を伝えた。

 マスク不足が深刻となる中、元々は洋裁業を営んでいた比嘉さんが地域のために何かできないかと考え、喜屋武さんの協力を得て2月下旬から作業に取り掛かった。材料は綿の生地を使用し、内側には不織布を当て機能性にもこだわった。

 比嘉さんは早速マスクを着用した作業員からお礼の言葉を掛けられ「こんなに感謝してもらえると思っていなかったから涙が出た」と感慨深げ。

 喜屋武さんは「第一線で頑張っている人に届けられて良かった。行動を起こした母のことも誇りに思う」と目を細めた。

 砂川社長は、ごみ収集は町民の生活環境を維持する上で欠かせない作業だとし「マスクは毎日使うもので本当にありがたい。大切に使わせていただく」と謝意を述べた。

 比嘉さんと喜屋武さんは嘉手納町役場にもマスク57枚を寄贈した。