弁当配布に支援の輪 「応援したい」と地元の居酒屋に注文 浦添・森の子児童センター


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ボリューム満点の特製弁当を届ける高江洲義継さん(左)と弁当を受け取る宮平玲那館長=4日、浦添市勢理客の森の子児童センター(同センター提供)

 【浦添】学習・食事支援など子どもの居場所づくりに取り組む浦添市勢理客の市立森の子児童センター(宮平玲那館長)は、4日から毎週月・金曜日の週2回、市内の子どもたちを対象に1日50食の無料の弁当配布を始めた。弁当は市屋冨祖の居酒屋「ニューヤフソ」(高江洲義継代表)に有料で注文し、配布は無料で行っている。

 森の子児童センターの指定管理者で一般社団法人まちづくりうらそえの大城喜江子代表は「コロナウイルスの影響で居酒屋の経営が悪化して危機的な状況。少しでも応援したい」と日頃の支援に恩返しの気持ちを込めた。弁当の購入費は寄付で賄っている。
 「ニューヤフソ」の高江洲代表は社会奉仕市民団体「高江洲一座」の発起人で、祭りなどに出店して得た収益を子どもたちへ寄付する活動をしている。2018年12月に同センターも「高江洲一座」から寄付を受けた縁があり、3月から営業自粛中の「ニューヤフソ」の再開に期待を込めると同時に、休校のため自宅で過ごす子どもたちへの支援も兼ねている。

 同センターは、おきなわこども未来ランチサポート(旧りゅうちゃんランチサポート)から飲食物の無償提供も受けている。5日は120個のパンや飲み物などの提供を受け配布した。

 また、沖縄出身で岐阜在住の有志からも定期的に支援物資が寄せられ、今回は手作りの布マスクなどが贈られた。さらに、地域住民からの寄付や寄贈のほか、全国民を対象に支給される「特別定額給付金」を「子どもたちのために寄付したい」という輪も広がっているという。

 宮平館長は「子どもたちの口コミで利用する家族もいる。地域の連携でみんなの笑顔が見られる」と話した。
 弁当などの無料配布は、月・金曜日の午後3時15分から。2日前までに要予約。問い合わせは同センター(電話)098(874)7610。
 (中川廣江通信員)