「身近な生きもの」みつかりにくく 沖縄県「いっせい調査」キノボリトカゲ減り続ける


社会
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オキナワキノボリトカゲ=2018年、国頭村

 県自然保護課は8日、県内74小学校・3624人の児童が夏休み中に自宅や近所で見つけた生き物をアンケートで把握する「生きものいっせい調査」の2019年度結果を発表した。かつては身近な生き物として県内各地に生息していたアオカナヘビやキノボリトカゲの確認率は、調査開始から一貫して低下した。

 県自然保護課は子どもたちによる「確認率」は必ずしも生き物の生息密度を示してはいないとしつつ、「この結果は両種の個体数が減っていることを示しているかもしれない」としている。

 キノボリトカゲの確認率は調査を始めた16年には27・0%あったが、17年は23・0%、18年が20・6%、19年は18・0%と低下した。アオカナヘビは調査開始の15年が23・5%で最高だったが、減少を続け、19年は7・6%だった。

 そのほか、19年調査での確認率はゴマダラカミキリ類が36・4%、ハシブトガラスの確認率が25・6%など。外来種のグリーンアノールは2・0%だった。