【沖縄】食事と憩いの場を提供している「NPOももやま子ども食堂」(沖縄市上地)は1日から、食堂を利用する子どもたちへ弁当配布を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて4月9日から受け入れ人数を制限しており、弁当配布を通して家庭で過ごす子どもたちの見守りを継続することが狙い。また、沖縄市胡屋の「バードランドカフェ」に有料で弁当を注文することで、地域住民同士の支援の広がりを期待する。
ももやま子ども食堂では、先月まで市内の児童生徒約30人を受け入れてきた。休業後は食材やお菓子の配布に切り替えた。5月から休校期間中まで、営業自粛で打撃を受けている飲食店に弁当を注文し、本来食材に充てる予算などを弁当購入費に活用する。
弁当は子どもたちのリクエストを受けて、バードランドカフェの仲村晃店主がメニューを考案。毎週月曜と金曜に子ども食堂のスタッフらが希望する家庭に持って行く。漫画やおもちゃなども届け、子どもたちの要望に応えながら休校中の様子を聞き取っている。
ももやま子ども食堂の鈴木友一郎副理事長は「新型コロナで困窮世帯を含めて全ての子どもたちが影響を受けている。収束後も子どもたちを支援するための地域のつながりが必要だ」と話す。
仲村店主は「日頃から子どもたちのために何かできないかと思っていた」と言い、二つ返事で取り組みに賛同した。「仕事の一環で携われてやりがいを感じる。助け合う意識が継続できればうれしい」と話した。
(下地美夏子)