沖縄戦で激戦地の運玉森 伐採、工事進み風景一変 南風原・与那原バイパス


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運玉森の丘陵地を切り拓いて西原町小那覇向けに進められている与那原バイパス工事=与那原中尾大見武東側入り口

 【与那原・南風原】南風原町から与那原、西原町に向けて進められている国道329号の南風原バイパス、与那原バイパス工事は、運玉森の丘陵地を一部伐採して道路が広がり、辺り一帯の風景が大きく様変わりしようとしている。

 南風原町新川、与那覇線沿いの森をくりぬき、与那原町大見武区を経て与原区へ抜ける運玉森丘陵を真っ二つに切り開き、両面をコンクリートで固め、バイパス工事が進められている。

 南風原バイパスが那覇市上間から南風原町与那覇間の2・8キロ、与那原バイパスが与那覇から西原町小那覇までの4・2キロで計7キロとなっている。去る沖縄戦で日米両軍の激戦地だった運玉森の景観もバイパス工事によって変化している。

 与那原町東浜の沖縄女子短大裏側に終点のバスターミナルが建設され、両バイパスの完成で、これまで渋滞していた国道329号の渋滞緩和が期待される。

 また、周辺に「大型MICE施設」の導入も予定されており与那原、西原、中城、北中城を中心に東海岸一帯の発展が注目される。

 照屋勉与那原町長は「交通が混雑する国道329号の緩和につながるバイパス工事完成後は、首里王府と関わりが深く、運玉森中腹にあり聞得大君が眠る“三津武嶽(みちんだき)”への道路整備に取り組んでいく」と、文化遺産の充実と町の発展について語った。
 (知花幸栄通信員)