8年前に屋台からスタートした林格也さん(30)の焼き鳥店には、根強い常連客が絶えない。焼鳥店「やきしん」は昨年、単品メニューを廃止。全て林さんに任せるコース料理のみを残した。「お客さんの食べるペースに合わせて丁寧に焼きたい」。林さんのこだわりを徹底して貫ける営業体制に切り替えた。
鶏肉は軍鶏の血を引く博多の地鶏を使う。常連のツボを押さえているのは焼き鳥だけではない。コースの最後に出てくる親子丼は以前から人気が高い。同じ南風原町の美ら卵養鶏場の卵を使用していて、とろっとろの卵が鶏肉を包む。ご飯にはだしがたっぷりかかっていて、最後にパラッと振りかけたさんしょうがより食欲をかき立てる。その親子丼をテークアウト弁当にしたのが「おやこ弁当」(税込み千円)だ。
新型コロナウイルス感染症の影響で、以前のような営業ができない苦境が続いている。「今は我慢するしかない。だからこそ、おいしい弁当で喜んでもらいたい」。テークアウトでもこだわりを貫き、作り置きはしない。全て注文を受けてから作る。「親子丼で笑顔を増やせたら」と話した。所在地は南風原町兼城128の2階。営業時間は午後5時~午後11時。(電話)080(8552)4704。