「世界の懸け橋」が目標 ボリビアの比嘉成美さんCA目指す


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国際線の客室乗務員(CA)を夢見て挑戦を続けている比嘉成美さん

 オキナワ移住地在住の比嘉成美さん(25)=那覇市系3世=は、国際線の客室乗務員(CA)を夢見て挑戦を続けている。成美さんはオキナワ移住地生まれで、オキナワ第一日ボ学校を卒業した。UTEPSA大学で経営学を専攻し、2015年に世界若者ウチナーンチュ大会に参加した。「祖父母の故郷について知らないことがまだある」と感じ、16年に沖縄に留学した。

 CAを夢見たのは13歳の時で「単にかっこいいと思っていた」と振り返る。沖縄留学では、さまざまな分野で活躍する人たちと関わった。一生懸命、夢に向かう姿から刺激を受けて、国際線CAを本格的に目指すようになった。「CAになってオキナワ移住地と世界の懸け橋になりたい」と目標を掲げる。

 沖縄留学後、CAに必要な英語力や資格を得るためカナダに留学した。19年にすべてを習得し、20年2月にエミレーツ航空の試験を受けた。応募者400人の中で50人まで残ったが、不合格となった。「とても厳しい業界だと実感した。面接が終わって、悔しいというより次の課題を見つけることができた。経験をポジティブに捉えて必ず受かると信じて挑戦を続ける」と前を向く。

 今後は、沖縄の日本トランスオーシャン航空(JTA)を含め、日本の航空会社にも挑戦する予定だ。

 成美さんはボリビアと日本の日系人として、オキナワ移住地の子供たちに留学の話をするなど、進路教育にも積極的に携わる。「ボリビアの子供たちには夢を大きく持って、世界に羽ばたいてほしい。日系人ということは自分にとって大きなアドバンテージと知った。今は『日系ボリビア人です』と胸を張って言えるようになった」と話した。

(安里玉元三奈美通信員)