沖縄都市モノレールの3駅周辺に滞在する1月以降の人出を分析したところ、新型コロナウイルス感染拡大防止のため外出自粛などが求められた大型連休中は、ピーク時の14分の1まで減少したことが分かった。一方で県内の緊急事態宣言解除後の今月14日以降は県庁前駅で増加に転じ、外出自粛要請が出ていなかった1月平均の85%の水準にまで回復した。
県庁前駅の周辺は県庁や那覇市役所、県内大手企業が立地し、新型コロナ前の平日は2万人を超えるなど人出が多く、土日祝日は1万人程度だった。3月から平日の人出が徐々に減り始め、県の休業要請期間が始まった4月23日には、平日にもかかわらず9837人にとどまった。
大型連休中は4月29日と5月5日に1700人台まで大幅に減少した。ことし最多だった1月29日の2万2767人と比べて13分の1に落ち込んだ。連休明けの5月7日以降は人出が戻り始め、15日は5月で最多となる1万3784人となり、1月平均の1万6249人の84・8%まで回復した。
那覇空港駅周辺は1~2月の平均は約1万人となっている。3月平均は6665人、4月平均は3052人、5月は17日までの平均で2298人と人出は少なくなった。最少は4月29日の971人で、最多となった1月3日の1万3970人と比較すると、14分の1となった。
牧志駅周辺は1~3月の平均は1万5千~1万6300人で、4月は1万2千人近く、5月は約1万人だった。2月23日の2万182人をピークに徐々に減った。県は20日まで外出自粛を求めており、21日以降は増加する可能性がある。
調査は厚生労働省にビッグデータなどを提供する「Agoop(アグープ)」(東京)から詳細データの提供を受け、分析した。スマホアプリの位置情報から、駅の半径500メートルで1時間滞在した人を「1人」と計算。1時間ごとの滞在人数を基に、日ごとの「平均人口」を割り出した。