八重瀬町具志頭の「琉球食膳パニパニ」には、一風変わったテークアウトメニューがある。かつて琉球王国の宮廷料理として振る舞われていたイラブー(ウミヘビ)汁だ。店主の山城美納子さん(47)は母親が体調を崩したことを機に「健康食」に目を向けた。店名のパニパニは両親の出身である宮古方言で「元気」という意味だ。
イラブーは宮古島産で4~7月にしか捕れない。山城さんは宮古島から生で仕入れて冷凍して保存している。こだわりのイラブー汁は、3日間弱火で炊き、あくをとったり濾(こ)したりする。イラブーの卵やイノアグー(アグーのイノブタ)、昆布が具材に使われる。くせもなくあっさりした味わいになっており、女性や子どもにもお勧め。
テークアウトメニューには他にヤギ汁やイカ汁、県産野菜やハンバーグの入った「パニパニカレー」などもある。山城さんは「パニパニの体に良い物を食べて元気になってほしい」と笑顔で呼び掛けた。
所在地は八重瀬町具志頭1660の1。営業時間は午前11時~午後7時半。水曜定休。問い合わせは(電話)090(4518)9417。