沖縄戦の砲弾、那覇小近くで白煙 工事現場に埋まる 陸自回収


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白煙を上げる黄リン発煙弾が発見された那覇市前島の工事現場=29日(提供)

 29日午前10時35分ごろ、沖縄県那覇市前島の工事現場で「煙が上がっている」などと110番通報があった。県警と市によると、マンション建築中の工事現場で沖縄戦当時のものとみられる米国製81ミリ迫撃砲の弾黄リン発煙弾1発から煙が上がった。午後0時5分ごろまでに、陸上自衛隊が回収した。けが人や物損品などの報告はないという。

 見つかった場所は那覇小学校の正門に隣接する工事現場。午前11時ごろ、警察の指示で同校は窓の開放と外出を禁止した。同校によると、授業に影響はなく、体調不良を訴えた児童もいなかった。

 1年生の娘を迎えた保護者は「毎日子どもが通る場所で驚いている。地中の物に注意するように言われても手だてがないし、怖い」と不安を口にした。

 工事関係者によると、重機で掘削中、発煙弾は地上から約2メートルの地点で半分埋まった状態で煙を上げた。現場は4月末に更地の状態から工事を始め、基礎工事中だった。