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県高校野球夏季大会概要決定 ネット配信を検討 選手登録は3年生が軸

 中止となった全国高校野球選手権沖縄大会の代替大会となる「2020県高校野球夏季大会」の概要が決まった。具体的な新型コロナウイルスの感染防止策など、県高校野球連盟は今後さらに詳細を詰めていく。全日程を通して無観客での開催となるが、父母らから観戦の要望も多いため、インターネット上でのライブ配信も検討している。

 夏の甲子園大会や地方大会が中止となり、高校生活最後の活躍の場を失った3年生の出場機会を確保することが開催の主な目的。そのため選手登録人数は最大60人に拡充したが、1、2年生は25人までに限定し、3年生は無制限とした。大会はトーナメント方式で行う。

 同じく無観客だった春季大会では場外からの観戦も多かったため、県高野連は密集を避ける呼び掛けなど何らかの対応を取る考え。ベンチ入りできない選手はスタンドで観戦するが、応援は禁止。感染防止対策については、今後専門家の意見を聞きながら実施項目を固める。

 臨時理事会後、記者団の取材に応じた県高野連の岩崎勝久会長は「子どもの安全面を1番の優先事項とし、しっかり大会ができるようにしたい」と語った。

 日本高野連は今月20日、新型コロナウイルスの影響が各地に広がる中、感染と拡散のリスクが避けられないとして、第102回全国高校野球選手権大会と地方大会の中止を決めた。

 代替大会の開催は各都道府県の高野連に委ねるとした上で、27日に代替大会は無観客を原則とするとの方針を発表した。新型コロナウイルス感染防止対策ガイドラインも作成。円陣を組む時などは密集にならないような配慮や、試合中にマウンド上で集合する際はグラブを口に当てるなどの対策法を示していた。

■保護者ら開催に感謝 半面で観戦望む切実な声も

 「2020県高校野球夏季大会」の開催に、3年生の子を持つ保護者からは一様に感謝の声が上がった。春季大会に続き全日程無観客での実施には感染防止の観点から一定程度理解を示す一方、「子どもの引退試合かと思うと、目に焼き付けておきたい」と観戦を望む切実な思いも漏らした。

 沖縄尚学父母会の藏元孝雄会長(50)は代替大会の開催に「この状況で実施してもらえるのはありがたい」と喜んだ。ただ無観客試合については「仕方ないとは思うけど、親に頑張ってきた姿を見せたいという選手も多い。スタンドでソーシャルディスタンスを守ったり、席を消毒したりして対策すれば入場できるのではないか」と、感染防止を図りながらの観戦を提起した。

 無観客での開催を知り驚きを隠せない宜野湾父母会の濱川あずさ会長は、選手が試合をできるのなら「仕方ないのかな」と言い聞かせるようにつぶやいた。ただ、これまで見守ってきた息子の高校最後のプレーを見られないと思うと「心が痛い」と嘆いた。

 県内で新型コロナの感染が収束に向かっていることから、代替大会はスタンドでの観戦を期待していた前原父母会の池原堅二会長(51)は「入れなくても会場には行きたい。試合は見られなくても、そばで見守りたい」と声を振り絞った。大会出場の際は応援や送迎など率先して携わってきた。高校最後の大会は「親にとっても特別なもの」と強調。近くでの応援を諦められず、チームのメーンカラーでもある赤いTシャツや帽子を身にまとい、スタンドから声援を送れることを強く願った。


「2020県高校野球夏季大会」の詳細について発表する県高野連の岩崎勝久会長=29日、北中城村の県立北中城高

■「保護者は球場入れない」 県高野連会長一問一答

 県高校野球連盟の岩崎勝久会長の一問一答は次の通り。

 ―無観客試合だが、保護者や大学、プロのスカウトは入れるか。

 「春と同様に保護者は入れない。子どもたちの安全面を優先したい。応援は禁止だが、部員はスタンドで観戦できる。メディアからインターネット上でライブ配信をしたいとの声もある。どの程度できるか分からないが、協力しようと声が上がっている。スカウトの扱いは日本高野連とプロ野球が協議している」

 ―春はスタンドの外に保護者の姿もあった。
 「(集まっている)あの場所で密ができているんじゃないかという意見もあった。球場と協力しながら対応していかないといけないと考えている」

 ―感染防止策について。

 「専門家などの意見を聞きながら進める。体温計などの機器を借用するなどして、協力をいただきながら運営していく」

 ―球数制限や申告敬遠などのルールは。

 「ルールは選手権大会と同じ。大会は公式戦扱いになる」

 ―春から入場料の収入がない状態。財政状況は。

 「本当に苦しいが、企業などから寄付の話もいただいている。今後もバックアップの話が増えてくると期待している」

 ―各チーム急ピッチでの準備になるが、どのように調整してほしいか。

 「新入部員の受け入れなどもあり忙しいと思うが、熱中症対策など安全面を考慮して準備に励んでいただきたい」



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