女性クレーン運転士2人 地上40メートルから海の物流を支える「大きさに一目ぼれ」


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県内初のガントリークレーン女性運転士として活躍する大城希予さん(左)と比嘉真由美さん=那覇港

 沖縄の海上物流を支える那覇港国際コンテナターミナルで、比嘉真由美さん(沖縄荷役サービス)と大城希予さん(沖縄港運)が、ガントリークレーンの運転士として活躍している。県内初の女性運転士で、各地から運ばれるコンテナの荷揚げ作業などに汗を流す。2人は「早く一人前になりたい」「もっと女性の運転士を増やしたい」と気持ちを込める。

 ガントリークレーンの運転室は地上約40メートルの高さにあり、波や風の影響を受けて揺れ動く船からコンテナを荷揚げするなど、特殊な技能が必要となる。運転士になるためには、クレーン運転士の資格を取得した上で専門の技能研修を受ける必要がある。

 比嘉さんは「初めてクレーンを見たとき、大きさに一目ぼれした」と資格の取得を決めた。大城さんはもともと荷役の業務に興味があったという。「港湾関係の仕事をやりたいと思っていたとき、比嘉さんが資格を取ると聞いて一緒に挑戦しようと思った」と振り返る。

 2人は3月から本格的にガントリークレーンの業務を始めた。ベテランの運転士と一緒に荷揚げ作業をこなし、一人前になるため腕を磨く。比嘉さんは「頭で分かっていても、実際にやってみると思うように操作ができない」と難しさを実感する。大城さんは「先輩の運転士は仕事のやり方に特徴がある。早く自分の形を見つけられるようにしたい」と力を込める。

 ベテランであれば1時間に30~40個のコンテナを取り扱えるといい、2人は「事故を起こさないように注意しながら、ベテランの仕事に近づけるようにしたい」と目標を掲げる。

 比嘉さんは「まだまだ分からないことが多いけど、早くほかの人に指導ができるように技術を磨く。お世話になった人への、恩返しのつもりで頑張る」と表情を引き締める。大城さんは「力仕事では男女の差が出るかもしれないが、機械の操作なら平等だ。荷役の仕事をオールマイティーにこなせるようになる」と強調した。