<独自分析・最終盤情勢>那覇市・南部離島区 最大の激戦区 小禄・首里で集票合戦


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
住宅街で演説し有権者に手を振る候補者=4日午後、本島南部

 7日投開票の県議選は4日、最終盤の「三日攻防」に突入した。無投票当選が決まったうるま、浦添、名護、石垣の4市区を除く9選挙区で52人が激しい選挙戦を展開する。新型コロナウイルス対策や基地問題、県政評価などを争点に与党と野党、中道の勢力がしのぎを削る。琉球新報社は独自の取材などから最終盤の選挙区情勢を分析した。 (文中敬称略、名簿は届け出順)

【那覇市・南部離島区】小禄・首里で集票合戦

 県都那覇を含む那覇市・南部離島区は、定数11に対して、与党系8人、野党・中道系8人の計16人が争う最大の激戦区となっている。とりわけ、小禄地域は保革ともに組織を持つ候補者が入り乱れ、市内でも屈指の激戦区となっている。

 一方、与党現職1人が引退した首里地区は「草刈り場」の様相を呈し、政党間では、公明が候補者1人を取り下げたことで、公明支持層の取り込みを狙う候補者が乱立し、混戦模様となっている。

現職の渡久地修は、首里の支持層固めに加え、総力戦で街宣活動に取り組む。

新人の嘉手苅生佳は、真和志や新都心地区を中心に街宣活動を徹底する。

新人の依田啓示は、ミニ集会やSNSのほか、小禄を中心に浸透を図る。

新人の新垣淑豊は首里から32年ぶりの保守議席獲得を掲げ、街宣を徹底する。

新人の喜友名智子は、労組の支援を受け、小禄を中心に支持拡大を図る。

現職の當間盛夫は、下地幹郎衆院議員と連携し、地域や企業回りを徹底する。

現職の崎山嗣幸は労組と街宣活動を徹底。無党派の掘り起こしに努める。

2期目を目指す山川典二は電話作戦も注力。医療関係や企業回りも徹底する。

新人の仲村家治は、小禄を中心に市議団とも連携し、基礎票固めに努める。

現職の西銘啓史郎は那覇や浦添市議団と連携し、無党派層への浸透を図る。

新人の山田マドカは地盤の小禄を中心に、市内全域での街宣活動を徹底する。

現職の比嘉京子は八重山郷友会票を固め、福祉関係者の集票に注力する。

現職の上原章は、創価学会や市議団と連携し、市内全域での支持拡大を図る。

新人の翁長雄治は真和志を中心に、無党派層や保守層の取り込みを図る。

現職の比嘉瑞己は真和志を中心に離島にも運動を広げ、無党派への浸透を図る。

新人の垣花豊順は、引退する狩俣信子の支援を受け、首里で浸透を図る。

渡久地修(67)=共産・現3

嘉手苅生佳(43)=無・新

依田啓示(46)=無・新

新垣淑豊(44)=自民・新

喜友名智子(43)=立民・新

當間盛夫(59)=無・現4

崎山嗣幸(72)=社民・現3

山川典二(65)=自民・現1

仲村家治(58)=自民・新

西銘啓史郎(62)自民・現1

山田マドカ(40)=無・新

比嘉京子(69)=社大・現4

上原章(64)=公明・現4

翁長雄治(32)=にぬふぁぶし・新

比嘉瑞己(45)=共産・現2

垣花豊順(86)=無・新