沖縄と県外の物流が回復 航空便数の増加受け各社が取り扱い再開、遅延も解消


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
チルド・冷凍ゆうパックの取り扱いを再開した那覇東郵便局の窓口=3日、那覇市寄宮の那覇東郵便局

 日本郵便は、4月8日以降引き受けを停止していた沖縄と県外の間で配送されるチルド・冷凍ゆうパックについて、今月1日から引き受けを再開した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う沖縄発着航空路線の減便により、輸送サービスの取り扱い停止や配送遅延など物流が停滞する影響が出ていたが、航空便数の増加を受けて回復している。

 沖縄ヤマト運輸は4月下旬から停止していた「県外翌日便」の受け付けを再開している。クール宅急便の到着は通常時より1日程度の遅れが生じていたが、6月に入りほぼ元通りになっているという。同社の担当者は「マンゴーなどの産物の輸送経路確保が今後の課題だ。船便なども活用してカバーしていきたい」と話した。

 佐川急便も全国と沖縄の間で生じていた1日程度の遅延を解消したという。

 4月に緊急事態宣言が発出された影響で航空各社は便数を大幅に減らし、旅客だけでなく航空貨物の輸送容量も減少した。代替する陸送手段がない離島県沖縄では、鮮度保持が必要な冷蔵品などの県外輸送に支障を来す状態が続いていた。

 日本郵便沖縄支社によると、緊急事態宣言が解除された5月下旬以降、国内航空便の本数が徐々に増加していることを受けて、チルドなどの取り扱いを再開した。担当者は「パインやマンゴーなどの夏場の特産品についても配送の希望があったので、再開できて良かった。ただ、航空便は完全に元に戻ってはいないので、遅延の恐れはまだある」と話した。