観光「危機管理基金の創設を」コンベンションビューロー下地会長が講演


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沖縄観光の危機を乗り越えるための方向性を説明する沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長=8日、沖縄ハーバービューホテル

 沖縄経済同友会の6月定例会が8日、那覇市の沖縄ハーバービューホテルで開かれ、沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長が「コロナ共存社会における沖縄観光の未来」と題して講演した。

 新型コロナウイルスの影響が回復した後に、1人当たり消費額の低迷や環境悪化、交通渋滞などの従来と同じ課題に行き当たっては意味がないとして「沖縄観光の構造を量から質へ変化しないといけない」と話した。

 緊急事態に陥った時に迅速な対応をするために、観光危機管理基金の創設が必要だと指摘した。「単に観光PRのためではなく、企業の経営支援という視点も含めた基金を早めに創っておく必要がある」と提案した。

 県と医療関係者、観光関係団体は観光業界全体で統一したアクションプラン策定に向けて議論を重ねている。下地会長は、空港での発熱者の対応について医療関係者の人員確保のめどがつけば円滑に進むという見解を示した。

 会場からは「空港でのPCR検査が大事だ。予算的な部分はクラウドファンディングなどでの対応もできるのではないか。できない理由を解消するために経済団体を活用してほしい」(東良和・沖縄ツーリスト代表取締役会長)などの意見が上がった。