競り人不正取引 民事訴訟を検討 沖縄協同青果


競り人不正取引 民事訴訟を検討 沖縄協同青果
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 沖縄県中央卸売市場の競りで沖縄協同青果の元職員の競り人が7年間にわたって不正取引をしていた問題で、沖縄協同青果(浦添市、山城隆則社長)は競り人2人に対し、民事訴訟を検討していることを明らかにした。22日にJAおきなわ糸満支店で開かれた農家向けの説明会で新旧役員らが明らかにした。説明会は糸満市の生産部会からの要望があり、開催した。

 説明会では、競り人を告訴するべきだという意見が農家から相次いだ。沖縄協同青果の濱川昌二常務は「社として生産農家の気持ちを確認できた。問題の重大さを思い知らされた」と話す。

 不正取引で、競り人の2人は7年間で1億2700万円を受け取った。沖縄協同青果によると、既に成立した取引が膨大で記録が残っていない伝票もあるため、刑事事件として立証することは難しいという。濱川常務は「訴訟の件は改めて弁護士と相談する。社として再発防止に向けて業務改善を進める」と話した。

 県としては現時点で刑事告訴などをする予定はないという。