政治

軟弱地盤や活断層… 米議会の懸念、辺野古新基地計画に影響 国内議論の契機にも

埋め立てや護岸工事が進むキャンプ・シュワブ沿岸部。右側の大浦湾には軟弱地盤が広がる=12日、名護市辺野古(小型無人機で撮影)

<解説> 米連邦議会下院軍事委員会即応力小委員会で可決された国防権限法案に名護市辺野古新基地建設に関する記述が具体的に盛り込まれたことは、米国内でも新基地建設の実現性について懸念が高まっている証しだ。軟弱地盤の存在や活断層の疑い、環境への悪影響など、沖縄側が行政・識者・市民レベルで訴え続けてきたことが詳しく記されている。実際の法律に書き込まれるにはハードルがあるとはいえ、建設計画に大きな影響を与える可能性がある。

 現在議論されている法案は2021会計年度(20年10月~21年9月)の国防計画や予算の大枠を決めるものだ。下院の軍事委員会で法案を策定するために六つの小委員会で話し合っている。そのうちの1委員会で辺野古新基地建設への懸念が盛り込まれた。

 今後、軍事委員会全体での取りまとめを控え、最終的には上院との文言調整もある。審議の過程で表現が変わったり、削除されたりする可能性もある。現時点で上院の法案には沖縄に関する記述はない。ただ、小委員会の案に具体的に記されたことにより米国での議論を喚起する契機になりそうだ。

 玉城デニー知事は昨年訪米した際、軟弱地盤や活断層の問題に力を入れて説明した。基地建設が困難である事実を並べることで、計画断念が沖縄だけでなく米国にとっても有益だと説得する意図があったとみられる。

 日本国内では地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備中止が辺野古新基地の問題に波及し、建設断念や計画見直しを求める声が相次いでいる。米国側の懸念が強まれば、計画断念を安倍政権に迫る意見が一層強まりそうだ。
 (明真南斗)



関連するニュース







  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス