悩み打ち明けて コロナ禍で自殺やうつなど いのちの電話が相談呼び掛け


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新型コロナ禍の中で悩む人に電話相談を実施する「沖縄いのちの電話」の渡久山朝裕事務局長(左)と浜端宏次さん=22日、那覇市の琉球新報社

 自殺予防に取り組み、匿名での相談を受け付ける「沖縄いのちの電話」で、新型コロナウイルスに関連した相談が5月は99件に上り、同月の全相談数649件の約15%を占めた。4月の新型コロナ関連の相談は27件で、約3・7倍に増えた。22日に那覇市の琉球新報社を訪れた渡久山朝裕事務局長は「新型コロナが一段落すると、気持ちが落ち込む人も増えるだろう。誰にも言えない悩みを打ち明けてほしい」と相談を呼び掛けた。

 5月のコロナ関連の相談では「死にたい」など自殺をほのめかす相談が14件あり、他にも自殺リスクが高い相談が54件あったという。中にはうつや統合失調症などの精神障害、生活苦を訴える人もいた。

 「日本いのちの電話連盟」は今月20日から、新型コロナ禍で悩む人を対象にした「自殺予防いのちの電話」を始めた。毎日午後4~9時に、フリーダイヤル(0120)783556で無料で相談を受け付けている。「沖縄いのちの電話」は(電話)098(888)4343(毎日午前10時~午後11時)。