辺野古新基地現場のサンゴ、防衛局が移植の追加申請 小型サンゴなど3万超群体


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名護市の大浦湾のサンゴ(資料写真)

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向け、沖縄防衛局は26日、新たに大浦湾側に生息している小型サンゴ類約3万5360群体と大型サンゴ類21群体の移植を許可するよう県に申請した。工事を進めるためには県から許可を得てサンゴ類を移植する必要がある。

 昨年先行して申請したサンゴ類約3万9590群体の移植については、県は審査を続けている一方、早く許可すべきだとする国と法廷闘争に発展する様相を呈している。今回申請のサンゴを巡っても国が法的措置を取り、裁判などに進む可能性がある。

 今回防衛局が申請したサンゴは2019年度の調査で見つかった。準備が整ったことから県に申請書を出した。許可を得られた場合の移植作業について小型サンゴは10カ月、大型サンゴは8カ月かかると説明している。

 防衛局は地盤改良工事についても設計変更の承認を申請しており県が審査中で、サンゴ移植に関する審査に時間がかかるとみられる。県は標準処理期間はあくまで一般的な場合の目安としている。ただ今回も県が標準処理期間を超えて審査を続ければ、早く移植を進めたい政府が法的措置を取り裁判に発展する可能性がある。