ボリビアのオキナワ移住地で生まれ育った佐渡山禮さん(6)が、希望を胸に神奈川県で新生活をスタートさせた。このほど、大和市立林間小学校の新1年生として入学した。禮さんは母の留理子さん、兄2人とボリビアに住んでいたが、2月から神奈川県に家族で引っ越した。
ボリビアではワニが大好きだった禮さんは、日本ではカブトムシに興味を持っている。新型コロナウイルス感染拡大による休校中の宿題も頑張った。まだうまくひらがなを書けず、時間がかかって泣きながら宿題を終わらせる日もあるようだ。
禮さんは「ランドセルを背負って学校に行くのが楽しみ。もう道も覚えたから一人で行けるよ」と元気いっぱいだ。
入学式の後は学校が休みになった。宿題を家でやっていると、日本語の勉強が嫌いになりそうになるという。「アパートの隣にある公園で同級生の友達もたくさんができた」と話し、新たな学校生活の始まりに目を輝かせた。
母の留理子さんは「日本語がうまく話せないけど、友達とうまくコンタクトを取って毎日元気に仲良く遊んでいる」と語る。遊びに出掛けると、夕方まで帰って来ないこともある。ボリビアでは体験できない集団登校や下校もあり、交通安全の黄色いカバーを付けたランドセルを喜んでいる。
留理子さんは「黄色い帽子をかぶって元気よく登校している。とても楽しいようで、学校の出来事や友達がたくさんできたことなど、喜んで話してくれる。文句を言いながらも、ちゃんと宿題も終わらせて公園へ遊びに行っている」と述べ、息子の成長に目を細めた。
(安里玉元三奈美通信員)