中止となった全国高校野球選手権沖縄大会の代替となる2020県夏季大会が4日、いよいよ開幕する。甲子園大会の中止から気持ちを切り替え、選手らは気持ちを高ぶらせて特別な大会に挑む。
183センチ、88キロの高校生離れした体から繰り出す最速143キロの右腕は、プロ入りも視野に夏季大会での活躍を誓う。北山のエース、仲宗根アレキサンダー海吏(17)=今帰仁中出=は「1試合で最低でも6三振を取る」と待ち望んだ大会での登板に胸を膨らませる。
1学年上に絶対的エースがおり、2年時は登板機会に恵まれなかった。エースナンバーを引き継いだ秋季大会は、初戦敗退と思うような活躍ができずに終わった。リベンジを誓った春季も右肩に違和感を抱き、登板できたのは1イニングだけ。仲宗根にとって、夏季大会は自慢の右腕をようやく披露できるチャンスだ。
新型コロナで部活動が自粛になろうとも、甲子園の中止が決まろうとも、県大会の開催に希望を持ち腕を磨き続けてきた。昨年の新人大会地区予選で出した143キロから、さらに球速、球威を増した。練習試合を重ね「変化球の切れや制球力も調子が良い」とフォームの微調整に余念がない。
チームも冬のトレーニングを経て打線が好調だ。春は4強入りした宮古に準々決勝でコールド負けを喫したが、打撃に注力した特訓のおかげで投打がかみ合い選手層にも厚みが増した。山城徳主将は「1試合20安打、10得点で圧勝し、甲子園に行けるくらいの実力がある、と証明する大会にする」とチーム一丸で頂点を目指す。
(上江洲真梨子)
高校野球アルバム2020夏季大会
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