記録超え最高の夏を!(北山高校駅伝部・渡口怜さんへ)


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 周子
全国高校総体の舞台でレースに臨む渡口怜さん=2019年8月

北山高校駅伝部 渡口怜さんへ

 「もっと上にいくつもりだったけど、他県の先輩たちにやられた。来年戻ってきて楽しんでレースしたい」

 昨年8月、沖縄県で開催された全国インターハイ(全国高校総体)5000メートル競歩に出場した際の怜のコメント。しかし、高校3年生の今年、戻ってくる舞台は消えてしまった。
 中学2年生で初挑戦した全日本競歩能美大会で全国6位入賞、3年生では全国3位入賞。高校では地元沖縄県で開催される「全国インターハイ出場」を目標に、親元を離れて寮生活を送りながら北山高校駅伝部に所属し、練習に打ち込んできた。出場の夢はかなえたが、全国の壁は高く、沖縄インターハイは実力を出せないまま幕を閉じた。「来年こそ決勝の舞台で勝負する!」と意気込んでいた矢先に舞い込んだ「全国インターハイ中止」の知らせ。

全国総体出場記念に、北山高校駅伝部の大城昭子監督と先輩の仲井真タイ剣人選手(左)と

 全国大会の舞台は消えてしまったけど、「全国で戦える選手になる!」という夢は消えていない。諦めない心・努力する大切さ・壁を乗り越える力・感謝する心・仲間と共に切磋琢磨した日々…。陸上競技で培った心と身体は確実に成長している。今月開催される県総体では「記録を超えて記憶に残る 高校最後の最高の夏!!」にして欲しい。

母・渡口千代美さんより