高校野球の2020県夏季大会(県高野連主催)第2日は5日、沖縄セルラースタジアム那覇など3球場で1回戦7試合を行った。KBC未来は9―6で浦添に競り勝った。
秋季、春季と初戦で敗れていたKBC未来が夏の大会で2回戦進出を決めた。 浦添との試合は双方が締まった守備で緊迫した展開が続いた。試合が動いたのは七回表。1点を追うKBC未来は喜屋武竜弥の左越2塁打で好機をつくると四球、単打で追い付く。
さらに犠打に盗塁と多彩な攻めで逆転すると、2死二、三塁から4番・喜多慧人が3点本塁打を放ち、突き放した。9安打9得点。好機を着実にものにし、幸先の良いスタートで初の夏の頂点を目指す。
「先輩が残した成績を超えたい」と語るのは、大城純一郎主将。開幕前日の3日、二つ上の先輩でオリックスにいる宜保翔から連絡があった。同校初の春季優勝を果たしたチームで主将を担った宜保から「チームをまとめる以上、自分の結果にくよくよせず勝敗にこだわれ」と激励を受け、頂点への思いを新たにした。試合直前にも連絡が来たと言い、試合後には「まず勝ったことをすぐに連絡したいです」と気に懸けてくれる先輩への吉報を前に笑みがこぼれた。「どこよりも長い夏にする」。決意も新たに次戦に向かう。
(上江洲真梨子)
●やり切ったと笑顔を浮かべる浦添の濱比嘉隆人主将
「先制されても、すぐに取り返し、自分たちのリズムで戦えた。終盤に離されたが単打でつなごうと声掛けしながら打席に立てた。敗退は悔しいが、締まった内容には満足している」