中谷氏「辺野古メガフロート案、話してない」 埋め立て推進を強調


この記事を書いた人 Avatar photo 嶋野 雅明
中谷元・元防衛相

 自民党の中谷元・元防衛相が玉城デニー知事との3日の会談で名護市辺野古の新基地建設の埋め立て工事を困難視し、代替策として巨大な浮体を設置する「メガフロート」案を提示したという本紙報道に、中谷氏は7日、「メガフロートや埋め立ては困難とは一切話していない」と否定し、現行の埋め立て計画を推進する立場だと強調した。

 中谷氏は、玉城知事との会談で現行計画を推進し、施設完成後の自衛隊との共同使用や軍民共用について提案しており、「むしろ、埋め立ての手続きを早急に検討してほしいということを伝えた。防衛省の専門家が検討会で検証した結果なので(埋め立て工事は)間違いなくできると話した」と説明した。

 一方、山崎拓・元自民党副総裁が4日、中谷氏と知事の後援会長の呉屋守将金秀グループ会長と会食した際、中谷氏が知事にメガフロート案を伝えたと発言したことに「私は一切そんな話はしていないし、(山崎氏の発言は)私とは全く関係ない」と否定した。

 稲嶺県政で検討された軍民共用や自衛隊との共同使用をあらためて玉城知事に提案した理由は、「そもそもの原点は、私が防衛庁長官の2002年当時に、稲嶺(恵一)知事と岸本(建男)名護市長と私で基本計画に合意した。それから20年近くたっても(移設は)実現していない。(代替施設完成まで)これから12年以上かかるのであれば、原点である北部振興や国際情勢の変化を踏まえた自衛隊との共同使用が検討できないか、個人的な思いを話した」と述べた。軍民共用や自衛隊との共同使用について防衛省に検討するよう働き掛けるかどうかについて「私なりには努力はする」と話した。