JAおきなわの事業損失2億3600万円 11年ぶりの赤字 3月期 信用・共済が落ち込み


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 JAおきなわ(普天間朝重理事長)は9日、2020年3月期の決算を発表した。売上高に当たる事業収益は前期比4・9%減の817億900万円だった。
 事業総利益から事業管理費を差し引いた事業損益は同10億8千万円減の2億3600万円の赤字となった。収益の柱となる信用・共済事業が大きく落ち込んだことが影響し、事業損失の計上は11年ぶりとなった。

 賃料や配当金などの事業外収益を加えた経常利益は同49・7%減の9億4600万円、純利益に当たる当期剰余金は同47・4%減の6億800万円だった。

 粗利益に当たる事業総利益は前期比7・5%減の183億1千万円だった。部門別に見ると、信用事業は同16・5%減の72億4900万円と落ち込み、農林中央金庫から預金利息として還元される「奨励金率」が0・05%引き下げられたことなどが影響した。

 共済事業は同6・1%減の36億7800万円で、自動車共済など短期共済取扱高は伸びたものの長期共済保有高が減少した。

 経済事業は同1・8%増の75億4500万円で、4年ぶりの前期比増となった。シークヮーサー果汁の販売やガス事業が伸びた。

 経営の健全性を示す自己資本比率は同0・04ポイント減の10・24%だった。不良債権比率は前年と同じ1・83%だった。

 21年3月期の業績予想は事業総利益が184億4100万円、経常利益が11億2500万円を見込んだ。